山歩きが大好きな三十路ライターの山日記。山行記録を中心に、山の後の温泉の話、道具の話、山で思ったことなど、つれづれなるままに綴っております。


by ton-ni
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a0031494_0172699.jpg年末の編笠山に続き、またまた八ヶ岳にいってきました。

 今回訪れたのは編笠山の隣にある権現岳。天女山登山口から三ツ頭を経由して山頂を往復するルートです。以前お世話になったガイドさんから「あまり人も入っていなくて、ルートファインディングも必要な、登りごたえのあるルートですよ」と勧められ、ずっと気になっていたのです。所属する山岳会の後輩、KさんとAちゃん、新人のTさんと、総勢4名でした。

 今回アクセスにはいつもの特急あずさではなく、高速バスを使いました。7:20に新宿を出て、長坂高根バス停に着いたのは9:40ごろ。タクシーを呼んで登山口まで向かいました。天女山入口、ゲートの前でおろしてもらい、身支度をしたスタート。天気は快晴、かなり暖かいです。ゲートの前には数台の車が停められていて、すでに入山者が多い=ラッセルの必要はないことが判明。正直、ラッセルできたらいいなと思っていたので、ちょっとがっくり。

 少し車道を歩き、すぐに天女山への登山道にとりつきます。一昨日まで雪が降っていたらしく、うっすらと雪が積もっています。公園のように整備された山道をゆっくりと歩いていきます。ゆるゆると登っていくうちに、石碑のある天女山山頂に到着。暑くて汗がだくだく、着ていた上着を1枚脱ぎます。さらにゆるゆると歩き、少し登ると天の河原。ちょっと眺めのよいところで軽く一本。富士山もきれいに眺められ、南アルプスの山々も見渡せます。

ここからしばらくはゆるやかな上り道。こんなにゆるやかでいいのかな、気持ちいいな、とうれしくなります。はじめ全然なかった雪も少しずつでてきて、さらにうれしくなります。…が、1時間ほど歩くと、徐々に傾斜が出てきました。少し急で歩きづらくなってきたかな、というところでアイゼン装着。その直後からかなり急な登りになってきました。延々と続く樹林の中の急登に、全員無口になり、ひたすら歩いていきます。正直、ここがラッセルだったら、かなり厳しかったなぁ…と思いながら。

a0031494_0181794.jpg「ここが一番きつい」と書かれた看板に苦笑しながらさらにすすむと、少し眺めのよい尾根に出ました。前三ツ頭が眺められるところで一本。今日は前三ツ頭の手前でテントを…と思っていたのですが、探しながら歩いてみるとなかなか適地がありません。唯一あった適地は別のテントが張られていました。歩くうちに前三ツ頭に到着。360度の展望地で広いところです。風がちょっと不安だけど、ここより先もよいところはなさそうだし…と、ここで幕営。宴会モードに入り、夕暮れ時にはみんなでテントから出て沈んで行く夕日を眺めて。すっかり気分がよくなったところで早めに就寝。

途中、トイレに起きて外に出ると、満天の星空。そして町の灯りやスキー場の灯りがとてもきれいでした。

つづく。
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# by ton-ni | 2010-03-04 00:19 | 山行記録
a0031494_0156100.jpg翌朝は4時に起床。テントはそのままにして山頂を往復することにします。

時間はいっぱいありそうなのでゆっくりと身支度をし、5時半に出発。まだ暗いなか、ゆっくりと歩き始めます。前三つ頭から三つ頭までは樹林のなかの急登。朝は体が温まっていないので、ゆっくりゆっくりとすすめていきます。だんだん空が赤く染まっていき、稜線の途中で御来光。ちょっと感激です。一歩ずつ確実に歩を進め、三ツ頭の山頂へ到着。富士山や南アルプスの山々がきれいに見渡せ、行く手には大きく権現岳がそびえており、その右手には真っ白く雪をかぶった赤岳と阿弥陀岳が。

しっかり景色を楽しんでから、権現岳へ向かいます。ここからは木々もあまりなくなってきます。いったんずうっと下って、下りきったところから急登に。雪はよく締まって歩きやすく、アイゼンをきかせながら気持ちよく登っていきます。今回はトップはAちゃんに任せて私は後ろからついていく形にしたので、後ろから写真をばしばしと撮りまくります。

a0031494_0152080.jpg少し岩場っぽいところ、落ちたら嫌らしいなと思うようなトラバースも、締まった雪のおかげで気持ちよく歩けます。ピークをぐるりと回り込むようにすすみ、やがて山頂の大きな岩と剣が見えてきます。岩場っぽいところを、慎重にルートを選びながら歩き、山頂に到着! ここもまた360度の大展望。天気はよく、周りの山も全部きれいに見渡せました。なんてシアワセ。山頂を満喫してから、一気に前三ツ頭のテン場に戻りテント撤収。かなり時間があるのでお湯を湧かしておしるこをいただきました。

下山は来た道をひたすら下るだけ…なのですが、登りに急に感じた道は下るときはさらに急に感じます。よくここを登ってきたねえ…とみんなで笑いながら。しかし、急な下りが終わり、ゆるやかになったあとも油断はできません。昨日の暖かさで雪がとけ、さらに凍ってしまっていたので、なかなかアイゼンを脱げません。結局天の河原でアイゼンをはずしました…が、その後もところどころ凍った道をヒヤヒヤしながら歩きます。前日に歩いた道と全然様子が違い、驚きです。でもでもなんとか歩き通し、スタート地点のゲートに到着。タクシーで高速バスのバス停に向かい、帰京したのでした。

ラッセルがなければ「お気楽縦走」になるかな…と思っていたのですが、かなーり登りごたえのある山でした。久々にがつっと歩いたな、という感じです。眺めもよく、気心知れたメンバーどうしで足並みも揃い、テント生活も非常に快適。終わってみればとても気持ちのよい山行となりました。おつかれさまでした。
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# by ton-ni | 2010-03-04 00:16 | 山行記録

2009.05.04-05 巻機山(1/2)

a0031494_1322512.jpgGWに1泊2日で巻機山にいってきました。

所属する会の先輩方、総勢5名でいってきました。ホントは3泊ぐらいで穂高へ行く予定だったのですが、いろいろあってパス。1泊で楽しめる山にいこうよ、というN先輩のお誘いで、山行が実現したのでした。桜坂の登山口から山頂を往復しました。

朝、都内を出発し、上越新幹線で越後湯沢へ。メンバーのひとり、同期のAくんが車で迎えにきてくれていて、登山口へ向かいます。天気は高曇り。周囲の山々を見ると、明らかに雪が少ない感じです。桜坂駐車場へは、年によっては雪が多くて入れないこともあるそうですが、今回は無問題。駐車場に車を停め、身支度をしてスタートです。登山ポストのところに、前夜から来て先行しているらしいR先輩の「上で待ってるぜ!」の書き置きがありました(笑)。

5合目までは全く雪がなく、通常の夏道を歩きます。さほど高低差はありませんが、大きな石がゴロゴロしていて歩きづらいところも。道ばたにはイワウチワやショウジョウバカマが時折見られました。目を上げると、コブシのような白い花をつけた木が。タムシバでしょうかね。新緑の木々の中を、ゆっくりと高度を稼いでいきます。「●合目」とかかれた道標もあり、一応目安になります。

5合目を過ぎたあたりから、雪が出てきました。やや気温が高く、けっこうぐさぐさの雪です。砂に足をとられるような気分で、ちょっと歩きづらい。。やや急な登りを詰め、稜線に出ると少し周囲の山々が見渡せました。広々とした斜面をゆっくり歩いて、7合目で少し長めの休憩。前方に巻機山の姿が見渡せます。

7合目からは再び雪がなくなり、夏道を歩くことになります。笹薮の中につけられた、石がゴロゴロした道、急登が続きます。ここで、メンバーの一人、Mさんが、足がつってしまいました。かなり無理をして歩いていたらしく、なかなか治りません。N先輩がマッサージなどの治療をし、A君がMさんのザックを持ち、私もちょっとだけ荷物を分担し、なんとか歩けるようになりました。よかった…。ゆっくりゆっくり歩いてニセ巻機(9合目)。そこから先はまた雪があり、一気に下って避難小屋へ。R先輩が先にいらしていました。合流し、テントを張り、早速宴会。

私は担ぎ上げた350mlのビール6本を出し、雪の中にうめて冷やし、おつまみ類の準備をして。翌日に登る巻機山を眺め、酒とつまみに舌鼓を打ちながら、宴会が続きます。夕食はすきやきを味わい、8時には就寝。避難小屋には数名いたようですが、テントを張っていたのは私たちだけ。静かな一夜でした。
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# by ton-ni | 2009-05-18 01:33 | 山行記録

209.05.04-05 巻機山(2/2)

翌朝は5時に起床。すき焼きの残り汁うどんを朝食にいただき、テントはそのままに山頂往復することにします。

夏道は少し出ていますが、となりの雪の斜面を登っていきます。空は厚い雲に覆われ、山頂は雲の中。ゆっくり登っていき、30分ほどで道標のある巻機山の山頂へ。乳白色の大展望です。このまま下山をしてもよいのですが、もしかしたら天気が好転するかもしれないということで、お隣の牛ヶ岳まで足を伸ばすことにします。

笹薮の中につけられた道を歩くこと約30分。道標もなく、三角点があるだけのピークに到着。ふうん、ここかあ、でも何にもないんだね…と話をしていると、なんとガスが晴れて、周囲の山々が見えてきました。歩いてきた道がずらっと見渡せ、越後駒や八海山などの山々も眺められたようです。うっすらと連なる山々の姿に、一同言葉を失います。正直、ほんとに好転するかは微妙で、ただ、このメンバーともう少し山を歩きたかっただけなのだけど、ここまで来てよかったな。

景色をしっかり堪能したあとは、雪の斜面をさくさくと下り、テントまで戻ります。すばやく撤収し、もと来た道を下りました。歩いているうちにどんどん天気がよくなり、行きに休んだ7合目で長い休憩。雨予報だったけど、こんなにいい天気でいいのかな〜などと話しながらゆっくりします。あとはもう一気に下山。5合目まではザクザクと雪を蹴散らして下り、その下はさらに色を濃くしたような新緑の中を歩き、あっという間に駐車場まで戻ってしまいました。帰りは越後湯沢駅まで車で戻り、駅の近くの宿のお風呂で汗を流し、軽く打ち上げをして、新幹線で帰宅の途についたのでした。

アルプスとか八ヶ岳とか、メジャーで人がいつもいっぱいいる山ばかり行っている私には、誰もいない山というのが本当に新鮮で、心地よかったです。山々のつらなる姿にも心引かれます。2月や3月、本当に雪の多い時期に、自分で地図を読みながら、深い雪に足跡をつけながら歩いてみたいと強く思いました。来シーズンの冬は、このあたりの山に何度かいってみたいと思います。
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# by ton-ni | 2009-05-18 01:31 | 山行記録

那須・千本松温泉

4月上旬に、会の勉強会で那須岳に行った帰り。

那須はあちこちに温泉があり、下山後の温泉は選び放題。たいがいバスで行くとバス停のある大丸温泉、車なら立ち寄り湯の鹿の湯で決まりなのですが、今回は、温泉好きの先輩が「けっこうすいてて、いい温泉がある!」と言うので、そちらへ。西那須野インター近くにある、千本松牧場の中にある、温泉施設にいきました。…いや、お仕事で千本松牧場にきたことはありますが、温泉は気づきませんでした。いや、気づいてたんだろうけど、完璧にノーマークだった。。

牧場の奥、こぢんまりとした建物です。どうやら入浴しているお客さんの大半は地元の方のようでした(夕方遅めの時間だったせいもあるかも)。脱衣所は比較的広いです。大浴場に入ると…風呂は広いですが、洗い場はかなり狭く、使っている人でいっぱいでした。あらら。…しかしここは露天風呂にも洗い場があります。そちらはすいていたので移動。

露天風呂は日本庭園風で広々としています。お湯の温度は、高くもなく低くもなく、気持ちいいです。アルカリ性なのか?なめらかな肌触りのお湯で、塩素系の嫌なにおいがしないのもうれしいかも。さほど込み合ってもいないので、ゆったりと足をのばしてくつろぎモード。牧場の中の温泉らしく、牧場のにおいが漂ってきますが、そこはご愛嬌。

気持ちよく温まることができました。小さな入浴施設なので、団体客でごったがえすこともなさそう。ちょっと穴場のいい温泉でした。
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# by ton-ni | 2009-04-19 11:53 | 温泉
a0031494_22222750.jpg3連休で八ヶ岳にいってきました。

所属する会の山行で総勢7名(S親方、F棟梁、Iさん、Hちゃん、Kさん、Aちゃん、ニシ)GWの穂高春合宿に向けての訓練山行でした。

初日は美濃戸口から行者小屋まで。朝一番のあずさで茅野に向かい、バスで美濃戸口まで。車で来ていた棟梁と合流し、スタートします。ぽかぽかと暖かく、雪なんてもうない…と思ったら、残った雪が嫌な感じに凍っているところが随所にあり、なんとなく先が思い遣られます。

美濃戸山荘からは、北沢ルートを歩きます。車も通れる緩やかで広く歩きやすい道…のはずが、今回は見事に結氷。日中に温められて溶けた雪が、夜中に凍って…というのをくり返し、ツルツルの氷になっています。しかもその上を雪融け水が流れ、ちょっとした沢状態になっているところも。当然非常に滑ります。比較的歩きやすいところを選ぶように歩きますが、かなり緊張。冬の八ヶ岳を歩くようになって数年たちますが、今までで一番悪いです(苦笑)。堰堤広場で一本立て、アイゼンをつけます。

広場から先は、多少雪も積もり、歩きやすくなっていました。そのうち前方に八ヶ岳の稜線が見えてきます。雲のすき間から見えるかっこいい稜線を見ると、やっぱりヤツガタケはいいなぁ…と思います。赤岳鉱泉でビールを買い込み、行者小屋まで。途中の急登には息があがりましたが、無事に到着。

翌日は赤岳西壁の登攀をします。取付きの偵察を…と、棟梁とKさんと3人で出掛けましたが、すでに足がヨレヨレ。赤岳主稜の取付きなどを確認し、戻りました。その後、親方より登攀ルートとチームの最終発表があり、親方、Iさん、Kさん、Hちゃんは南峰リッジ、棟梁とAちゃんと私は赤岳主稜を登ることになりました。兼ねてからずっと登りたいと思っていたルートに、ようやくチャレンジできます。
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# by ton-ni | 2009-04-14 22:24 | 山行記録
a0031494_2218286.jpg4時起床。天気はとてもよさそうです。

5時30分に出発。文三郎尾根をひたすら登っていきます。ゆっくり登っているはずなのに、緊張のせいなのか息があがってしまいます。急登を詰め、主稜取付きの分岐へ。右ルンゼの斜面をトラバースしていきます。雪はよくしまっているうえ、先行パーティーのふみ跡もあり、ロープなしで進みました。

取付きにはすでに8人ぐらいのパーティーがいて、登り始めています。私たちも準備を始めましたが、そのあとからも続々とパーティーがやってきます。今日は無茶苦茶混雑しそうで、先が思い遣られます。棟梁の粋なはからいで、基本的に私がトップで登り、棟梁とAちゃんが時間差で同時登攀で登ることになりました。取付き到着後30分ほどでスタート。

a0031494_22175774.jpg1P目:ニシリード
チョックストーンのあるチムニーから凹角を登りコルまで。予想通り、チムニー(Ⅳ-)で大苦戦。左側のお助けスリングを掴み、数分セミになりつつも、なんとか抜ける。
2P目:棟梁リード
カンテ状の岩場を左側から回り、岩場を越える。セカンドなのでちょっと気持ちよく登れた(苦笑)。
3P目:Aちゃんリード
雪稜を歩き、中間の岩場まで。通常はミックス帯らしいが、雪にしっかり埋もれ、しかも雪は固めで気持ちよく歩ける。
4P目:ニシリード
階段状の岩を登り、ふたたび雪稜へ。…が、うまいビレイポイントがなく、迷うこと数分。雪面にピッケルとバイルを打ち付けて支点を作り、後続をビレイ(今思うと、普通にスタンディングアックスビレイをすればよかった)。
5P目:棟梁リード
上部岩壁まで、雪稜を歩く。上部岩壁は既に数パーティーが順番待ちをしている状態。やはり数十分待つはめになる。
※3〜5P目は、コンテで登っているガイドパーティーにどんどん抜かされた。
6P目:ニシリード
はじめの小垂壁を乗り越すところで足がうまく決まらず大苦戦。別のパーティーの人達からアドバイスをもらい、なんとかクリア。ミックス帯を右上した途中に2つボルトがあり、ここでビレイ。
※本来は、その先の垂壁まで登りビレイをする。自分がビレイをしたところは足場も悪く、よろしくなかった。
7P目:棟梁リード
ミックス帯をさらに進み、垂壁は凹角を直上した(右から回りこむとさらに簡単だったらしいが、今回登ったところも登りやすく気持ちよかった)。さらにミックス帯を進み、リッジの手前でビレイ。
8P目:ニシリード
岩のリッジを跳び箱をまたぐように慎重に越え、少し雪壁ぽくなっているミックス帯をピッケルとバイルを使って登っていく。凹角の手前でビレイ。
9P目:ニシリード
雪壁を登りきり、なだらかな斜面でビレイ。全員揃ったところで、ロープを解き、山頂へ。…が、緩やかな斜面なのにすっかり疲れ切っていて足が進みません。棟梁がサクサクと先行し、よたよたとついていく私とAちゃん。北峰に到着すると、南峰リッジチームがすでに到着していて出迎えてくれました。

下山は地蔵尾根経由で。気温があがり、少しぐさぐさした雪でした。足を滑らせながらガンガンに下りたいところですが、やはり疲れでなかなか足が進みません。よろよろで行者小屋のベースキャンプに到着。ここで今日のパートナーたちは下山。残ったメンバーで登頂祝の宴会が始まります。翌日は阿弥陀岳北稜。さて、どうなることやら。
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# by ton-ni | 2009-04-14 22:20 | 山行記録
4時起床。夜中じゅう激しい風が吹き荒れていました。

雪は降っていませんが曇り空。山の上部はややガスっているようです。予定どおり阿弥陀岳北稜登攀に。この日はIさんがテントキーパーとなり、親方とKさん、私とHちゃんがロープをつなぎます。

6:00スタート。歩いたことのある私が先行します。文三郎尾根を登り、途中で右にルートをとります。広い沢に出てすぐ右の稜線に登ると楽(トレースもしっかりついている)なのですが、登り口を見誤り、沢をずっと詰めていってしまいました。右に見える顕著な稜線が北稜なのに! 歩いている先行パーティーも見えてちょっと焦りますが、上部でプチラッセルをしながら北稜に戻ります。尾根沿いの道は、一般道かと思うほどトレースがっちり。雪もよくしまっていて、第一岩峰手前の雪壁もしっかりアイゼンをきかせながら登れました。

第一岩峰に到着すると、すでに2パーティーが取付いていました。そのうちの1パーティーは、山仲間のうしさんとパートナーのしもちゃんでした。ここでロープをセットし、うしさんたちが登ったあとにスタート。

1P目:ニシリード
前のパーティーにならい、凹角を直上しようとして失敗。上部で手詰まりになってしまっていったんおり、親方がお手本で上ってくれた。自分でルートファインディングもできないことに非常にへこむが、気持ちを落ち着け、Hちゃんに励まされながらスタート。親方にならい、凹画を途中までいき、右上する。慎重にバランスをとり、稜上に出たところでビレイ。
2P目:ニシリード
岩と草つきのミックス。潅木を掴んだり、雪面にバイルを刺しながら、慎重に登っていく。大きな岩のある安定したテラスでビレイ。
3P目:Hちゃんリード
せっかくなので、Hちゃんにもリードをしてもらった。岩と雪の快適なフェースを登り、丈夫でちょっとしたナイフリッジを渡ると広々とした雪面に。そのままロープつないで進み、阿弥陀岳の山頂へ。親方とKさんをかなり待たせてしまった。反省。

360度乳白色の大展望、しかもかなりの強風。速攻で下山を始める。トレースをたどりながら慎重に、でもすばやく下っていく。斜面が急になったところで、大人数の先行パーティーがロープを使って下山していたが、その横を、バックステップでさくさくと下りていく。寒いので雪はよくしまっており、アイゼンとピッケルがしっかりときくのが心強い。しかし延々とバックステップを続けると、ふくらはぎが疲れてくる。中岳のコルからは中岳沢を下る。ここは雪崩の巣だけに、一気に駆けおりる。行者小屋に着くと、Iさんが温かい甘酒を作って待っていてくれた。有難い。

私たちが荷物の整理をしている間に、Iさんがテントを撤収してくださり、11時に下山スタート。南沢ルートをどんどん下るが、やはり中腹からは溶けた雪が氷の道のようになっていた。美濃戸山荘まで着いてやっと一息。さらに美濃戸口まで歩き、終了。

今回はいろいろと考えさせられる山行となりました。多少ロープワークに慣れてきたと思っていたけど、やはり登るのが遅すぎる。登る技術じたいをもっと上げていかないといけないし、体力もまだまだ。アルパインクライミングを続けていきたいと思うなら、もう少しがんばらなくてはいけないなぁ。しかしとりあえず、おつかれさまでした。
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# by ton-ni | 2009-04-14 22:14 | 山行記録

もう、会えない。

「生きているなら、また一緒に山に行けるようになるかもしれないじゃない」

私には、気持ちの行き違いから非常に疎遠になってしまった山仲間がいます。ずうっと一緒に山を楽しんでいきたいと思っていただけにショックで。そんな話をとある山仲間に放したら、こういう返事が返ってきたのです。たしかにそうだけど、生きているからこそ、連絡もとりづらいような関係になってしまったのが悲しい…と思っていました。

でも。

先日、山関係の知人が山で亡くなったことを知りました。その方とは講習会などでよく顔を合わせていました。とても熱心に勉強をされていた方でした。山で御一緒したことはありませんでしたが、講習会のあと、その方もまじえて数名で飲みにいったことがあります。山もだけどお酒も大好きそうで、みんなでどんどんお酒を飲みながら、食べながら、山の話や講習会の話で盛り上がったのを覚えています。

「じゃ、また次の講習会で」そういってお別れしたのに、もう会えない。

山関係の知人が、山で亡くなったのは初めてです。その方の訃報を知った日は、なんだか頭がぐるぐる回って、突然涙がバーッと流れて。それほど親しい山仲間ではなかったにしても、いろいろなことを頭に思い浮かべて、とても寂しい気分になりました。

実はその方が亡くなった2週間後、同じ山に行っています。そのときは何も知らずに歩いてきたのです。ニュースで流れる、山の遭難事故。どこかで自分とは無縁、と思っていました。しかしそれは間違いで、自分が足しげく通う場所で現実に事故が起き、身近な人が命を落としている。自分のしている「登山」にどういうリスクがあるのかを、改めて考えさせられたのでした。
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# by ton-ni | 2009-02-22 15:13 | ぼやき。
東京都山岳連盟の「冬山のセルフレスキュー講習」にいってきました。

昨年も同様の講習会に参加しています。谷川岳周辺で1泊2日、雪崩に対する対策を中心とした講習内容です。今回は、所属する会のKさんと2名で参加しました。基礎知識を学ぶクラス1、ロープを使った救助も学ぶクラス2がありましたが、昨年に引き続きクラス1を受講しました。

2月14日
なんと終日雨。気温が高かったようですが、風が強く、体感温度はやや低めでした。周辺の積雪は昨年よりずっと少なく、今年は雪不足なのだ…と感じました。
●雪質観察
約1mほど掘り、断面の雪温を見たり、実際に触ってみたり、雪の結晶をルーペで見たりしました。たしかに雪は層になっていて、ざらざらして硬いところ、柔らかいところ、きめこまかい雪がみっしりとしているところなど、いろいろあるのが分かりました。
●弱層テスト
大がかりに行なうスクラムジャンプテストは、講師の方々が実演をしてくださり、そのあとでハンドテスト、スコップを使ったコンプレッションテストを実習。実際に行なうと、ほろりと崩れるところがあり、断面を見るとどういう雪が弱層となるのかがよく分かります。ハンドテストやコンプレッションテストは比較的容易にでき、たとえば休憩時にさくっと行える印象。
●ビーコンを使う
ビーコンのシステム、基本的な操作手順を聞き、どのくらいの距離から受信するのかを確認したり、実際にビーコンを使って探す練習をしました。ビーコンには、デジタル表示・アナログ表示のもの、シングルアンテナ、デュアル、トリプルなどさまざまな機種があります。正直なところ高機能(高額)なものほど使いやすいと感じましたが、高機能のものでも、使い方が悪ければなかなか見つからないわけで、使い方に習熟していることが大切と感じました。

2月15日
前日とはうってかわって快晴!この日は体を動かす実習が多く、夏用の薄手の長袖シャツを着ていたにもかかわらず、ずいぶん汗をかきました。
●埋没体験
全身埋没、半身埋没を行ないました。(私は昨年全身をしたので、今年は半身で)。全身埋没では、30cmほど埋まってもらい、声が届くかとか、プローブで突いてみた感触を確認したりしました。半身ですが、手首にピッケルバンドを巻いた状態で埋まりましたが、半身でもなかなか動けません。また、ピッケルバンドを巻いたほうの手は、ピッケルがアンカーになって、全く動かすことができませんでした。掘り出してもらうときも、けっこう掘り出してもらわないと動けないのですね。
●雪崩遭難救助のシミュレーション
山の斜面で雪崩が発生し、先行していた2人パーティーが雪崩に巻き込まれたのを目撃、遭難救助を行なうという想定で、救助のシミュレーションを行ないました。はじめに講師がデモを行ない、続いて受講生が行ないました。「2人のうち、1人はビーコンを持っていて、もう1人は持っていない」という想定で、はじめにビーコンで捜索、そののちプロービングで捜索…という手順。実際に行なうと…、なかなか見つからず、パニックになります。落ち着いて、ひとつひとつの手順を確実にすること、それからチームワークが大切と実感。

正直、 昨年は講習の内容についていくのが精一杯。しかも初日はすごく寒かったのと、慣れない場にかなり緊張していたのとで、知恵熱?を出してしまい、夜の飲み会にほとんど参加できませんでした。今年は昨年よりしっかり勉強して臨んだので、理解も深まったように思います。知恵熱も出さず、飲み会にも最後まで参加! スタッフの皆さんや他の会の方々から、有意義なハナシもたくさんうかがえました。

とても充実の講習会でした。ありがとうございました。
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# by ton-ni | 2009-02-17 22:16 | 山行記録